健康

2008年7月 5日 (土)

カロリーオフの罠

最近、カロリーオフを謳う商品が増えています。カロリーハーフ、カロリーゼロ、○○ライト、糖質オフ、糖類オフ、甘さ控えめ、微糖、無糖、低GIなど。

多いのは、コーヒー、ビールなどの嗜好品、それからマヨネーズ、バター、サラダ油などの調味料ですね。無糖のチョコレートなんていうのもあります。それってただのカカオスティックでは?なんて思ってしまいます。チョコは甘いからチョコなのであって、甘くないものはもはや別の食べ物だともいえます。

私は、基本的にこれらの商品は買いません。

なぜなら、味がけっこう落ちる割にカロリー削減効果は低いからです。

例えば、ビールで糖質ゼロのものでも、350ml缶一本当たりの糖質は14kcal程度です。一日エネルギー摂取量が成人平均で1800~2200kcalですから、1%にもなりません。さらにその半分を減らして、一体どれだけの効果があるでしょうか?

せっかく楽しんでビールを味わいたいのに、まずカロリーオフを買ったということで罪の意識が根底にあり、味もナチュラルなものに比べだいぶ落ちるように私は感じます。特にダイエット・コーラーは大分変わりますね。ストレス解消のための嗜好品を、ストレスをかかえながら口に入れるってどうなんでしょう?

もし摂取カロリーを本気で減らしたければ、食事本体をコントロールする必要があります。間食も取りすぎがよくないのであって、同じ量をカロリーハーフの商品にすればいいとうことにはなりませんよね。

また、摂取カロリーを減らすだけではダイエットはまず難しく(多くの人が経験済みかと思います)、消費エネルギーを運動や生活習慣の改善によって増やさねば効果はおぼつきません。

ちょっと間食でカロリーオフのものを食べたからといって、体が健康になるというのは勘違いです。むしろ、間食で気を使ったからということで気が済んでしまって、食事本体のコントロールがおろそかになってしまう危険があります。

アメリカ人が、こぞってダイエットコークを頼んでいても、全然痩せている様子がないことを見ればわかりやすいでしょう。

そして、せっかく美味しいものを食べたり飲んだりしたいのに、気持ちよく食べられないのは精神的によくありません。しかも、味が落ちるにいたっては、何のために嗜好品を口にするのかわかりません。良くないのは食べすぎであって、食品が自然に備えた栄養成分が悪いのではありません。

チョコは甘いもの、ビールは旨いもの、マヨネーズはカロリーとコレステロールが高いものです。だから美味しいのです。

自然のものは、自然にその栄養成分になって、それぞれの役割を果たしています。チョコへの糖分の追加は人間の匙加減かもしれませんが。無理に手を加えても、あまりいことはありません。

嗜好品を買う側の問題もありますが、これらを売る側のやり方も問題に思えます。

健康ブームの下、自社製品が、不必要に悪者にされたきらいはあると思います。マヨネーズは体に毒だ、チョコは太る、ごはんは太る、パンもダメ、肉類や油は大敵、砂糖は人間の体を害する... 

どれも人間の食生活に欠かせない素晴らしい食品です。ごはんを食べよう、ごはんは体にいいなどというCMを日本で流さねばならなくなるとは誰が想像したでしょうか。ローカーボンが良いのではなくて、炭水化物でも糖分でも脂質でも、取りすぎが良くないのです。ここの勘違いが非常に多いようです。

しかし、だからといって、消費者の栄養コントロール力をマヒさせるような商品の売り方が許されるわけではありません。本当に消費者のためを思うなら、商品を自然体の状態で、いかに本来の魅力を引き出して売るかに心血を注ぐのが、結局長く商品を愛してもらう秘訣なのではないでしょうか。

そして適度な量をとってもらうのが一番長く愛されることにつながり、もし必要以上に摂られているようなら、顧客のためにも自社のためにも抑えてもらうのが賢い販売戦略かもしれません。

顧客を尊重しないような売り方をする会社には必ず相応の報いがあると思いますが、社会全体がそのようになってしまうと、全員が赤信号をわたっている状態になってしまいます。そろそろ目覚めたほうがいいと思うのですが。。。

食品にしても、投資商品にしても、自然体で本物の商品はどれなのかを見極める賢い行動を意識的にとることが今の時代の我々には必要なのかもしれません。

マネードクターでした。