高速道路の通行料引き下げによって、行楽での利用を「増やす」人は3分の1だそうです。
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高速道路の通行料下げ―行楽での利用「増やす」3分の1(1000人の家計簿)
2009/03/18, , 日経MJより
・景気対策の目玉として3月28日から高速道路の通行料金が引き下げられる。
・土日祝日に地方の高速道路の料金の片道の上限が千円になる。ETC利用が条件。
・日経新聞社の調査では、高速料金が下がったら春の行楽に自家用車の利用をこれまでより増やすと答えた人が3分の1だった。
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これを多いと見るか少ないと見るか。
私は少ないと見ました。
調査対象には、車を持っていない人も含まれる分、「増やす」人の割合は減るとは考えられますが、それにしても少ないのではないでしょうか。
「知っていた」という答は全体の88%で認知率はかなり高かったそうですから、知っていても利用しない人が多くいることになります。
「知っていた」という人の中で、高速道路利用を「増やす」人が34%だったそうです。
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この景気対策はあまり賢いものではないと感じました。
まず、レジャーという、消費としては上澄みであり、不況期には一番削られやすいところを刺激しようという発想がずれています。GDP成長への寄与度は、誤差の範囲に等しいでしょう。
これだけ足元の景気が悪く、年金・医療・介護・経済・政治等先行きの不安要因が大きい中では、出かけたらお金をもらえるくらいでないと効果は覚束きません。
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次に、地域差が出るような対策を国が行うことがずれています。
同調査によると、高速道路利用を「増やす」人は、住んでいる地域別では、首都圏が26%と最も低く、四国(59%)、中国(50%)、東北(44%)などと地方が高かったようです。
人口比でいくと首都圏の住人の消費を刺激するのが最も効果が出るはずです。
実際には、地方に出かければ首都圏住人も恩恵にあずかることができるのですが、首都圏の高速道路は対象外と言われてしまったら、まず出発しようとしないでしょう。
高い、狭い、混んでいるのが首都圏の高速道路ですから、それを解決するのが本来先にあるべきです。長期的課題ですし、用地買収や環境面から簡単ではない課題ですが。
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そして何よりも、ガソリン自動車利用を増やそうという発想がナンセンスです。
さらに排気ガスを撒き散らせと、国が税金を使って支援するわけですから、化石燃料使用抑制、CO2排出削減、環境保護というグローバルな方向性と逆のことをしています。
そもそも、環境に悪い、騒音がうるさい、購入コストが高い、維持コストも高い、殺傷機械であることからガソリン自動車の利用が減ってきているのですから、これら問題点を解決することに税金を使うべきです。
環境対策自動車の購入に補助をするほうがよっぽど利用者にアピーリングですし、経済効果も大きいでしょう。1台40万円補助するとしても、200万円の買い物をしてくれるわけですから。1000円+レジャー費用+ガソリン代のお出かけ効果よりもはるかに消費金額は大きくなります。
買う人が増えれば、自動車会社もエコ・カーの開発と価格低下に、より資本を投下できます。
ドイツなどで始めており、まだ開始当初ですが、利用度合いは好調だそうです。
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ちなみに、ETC利用に限定していることが利用を抑えているとの声もありますが、それはあまり大きな要因ではないと思われます。
同調査では、マイカーにETCが搭載されている人の割合は53%とほぼ半数だそうです。
「搭載されていない」人の中で「この機会に購入したい」人は14%にとどまるそうです。
ETC導入に対する補助の手続きが整っていなくて、ETCを販売・取り付けする店舗が対応できないということは、間接的に制度利用の障害となっているでしょう。
ETCは、渋滞解消、事故減少、利用履歴明確化、犯罪・事故捜査補助などのメリットがありますから、ETCの導入それ自体を促進する対策を打つべきでしょう。
ETCのメリットについての理解は、いいかげん、すすんだはずです。
ETC対応ゲートがまだまだ少数派なので、これを増やすべきですし、新車にはETCを標準装備にしてもいいでしょう。
思えば、扇国土交通大臣は、一生懸命に導入促進を図っていましたね。
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「高速道路1000円」は、得票が最大の動機である短期的対策であり、国民をあさはかなものであると勘違いした、実質的経済効果も薄い愚策だと感じるのは私だけでしょうか。
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